【事業承継】事業承継を考えるべきタイミングとは?

 今回は、事業承継に関する一般的かつ根源的な問いである、「いつから事業承継を考えればいいか?」というタイミングの問題に触れたいと思います。

 事業承継を考えるタイミング

 一般に、事業承継は、早めの着手が望ましいです。

 したがって、次のような項目に、1つでも2つでも当てはまるときには、弁護士や税理士に早期に相談することをお勧めします。

  • (オーナーに)持病がある
  • (オーナーに)認知症の疑いがある
  • 親族の中に事業を継げる人がいない
  • 親族間の仲が悪い
  • オーナーに他にやりたいことがある(趣味、投資、旅行に金を使いたい)
  • オーナーが会社から金を借りている
  • 会社がオーナーから金を借りている
  • 名義株がある
  • 業績が良い
  • 事業が(オーナーの)人付き合いベースで成り立っている
  • すでに相続があった
  • オーナーが2代目、3代目である
  • 海外事業や海外資産がある 

 事業承継対策の考慮要素

 上記の項目に関係しますが、事業承継スキームや対策は、概ね、以下の事由に左右されます。

  • 承継先ー親族、役員(非同族)、又は社外の第三者のいずれか
  • 承継か現金化か
  • 事業の価値(技術、知財を含む)、会社の体力、事業ポートフォリオ
  • 名義株、会社・経営者間の貸借の整理
  • 従業員

 事業承継を切り出すタイミング

 現代の経営者は、70代、80代になっても元気です。現役の経営者が、自ら引退を切り出し、事業承継プロジェクトがスタートするのはまれといっていいでしょう。

 また、後継者が育っていない、見つからないと判断して、譲るに譲れない状況もあるでしょう。

 しかし、中企庁のアンケート調査結果(やや古いですが)では、60代の承継ですら、40%が「もっと早い時期が良かった」と回答しています(http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H25/h25/html/b2_3_1_2.html)。

 事業承継のもっとも時間がかかる部分は、後継者の育成です。後継者が40代、50代の脂ののった時期であるタイミングでは考えたいものです。

 後継者が見つからない場合は、弁護士や税理士経由でいいので、M&A業者などにマッチングを依頼しましょう。

 では、後継者を自任する周りの親族(典型的には、息子や娘)は、いつ切り出せばよいのでしょうか?

  • 年末
  • お盆
  • 病気・健康診断
  • 事故や軽微なミス
  • 事業上の成功又は失敗
  • 後継者の事業上の成功直後

 やはり何かしらのイベントが必要かと思います。

 親族後継者から、現経営者に対して、直接事業承継を切り出せない場合もあるでしょう。

 その場合には、例えば、

  • 中企庁などのホームページにあるデータ、承継事例を見せる
  • 事業承継セミナーや終活本をさりげなく勧める
  • 専門家(顧問の先生)から切り出させる
  • 日常的に生死をテーマに扱っている保険外交員から切り出させる
  • 資産形成を扱っている証券マン・ファイナンシャルプランナーから切り出させる

というテクニックもあるでしょう。

 専門家との付き合い方

 事業承継の相談を受けた弁護士・税理士やM&Aの仲介業者は、様々な提案を行いますが、柔軟なアイデア・構想力を有する経験豊富な専門家を選ぶことが大切です。

 また、事業承継には時間がかかることから、場合によっては顧問契約を結び、長期的なリレーションシップを構築することも大切です。

 
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